トッティです。
私が自律神経失調症になって、最初に心療内科を受診した時に心理テストみたいなことをしました。
性格を点数かして、性格の傾向を調べるテストらしいのですが、主治医の先生に聞いたところ私は適応力になんがあるようでした。
精神疾患の中には「適応障害」って症状もあって、その傾向もあるってことなんです。なので今回は適応障害について書いてみようと思います。
適応障害とは?
誰でも生活環境が変わった時、例えば結婚や就職、転職をした時なんかに少なからずストレスを感じるんじゃないでしょうか。
だいたいの人はそのストレスにも徐々に慣れていき、ごく普通に生活出来るようになるんです。でも、人によってはそのストレスが耐え難いものに感じる人もいるんですよ。
適応障害とは読んで字のごとく、
ストレスへの適応に苦しむ障害のことで、おかれた環境に適応出来ずに、社会生活に支障をきたす心身症が現れてしまう障害です。
皇太子妃の雅子様も患ったこの症状。子供がこの障害になると不登校になったり、大人の場合は引きこもりや、既婚者の場合は離婚や別居をしてしまうといったことになってしまう可能性があります。
適応障害と診断されて、「うつ病じゃなかった」なんて安心しないで下さい。
適応障害になって5年後には、なんと40%もの人がうつ病などに診断名を変更されているそうなんです。
つまり適応障害は、重い精神疾患にかかる前のリーチの状態なんです。
適応障害の症状
適応障害にかかると心と身体に色んな症状が出ます。心の症状に関しては、うつ病や自律神経失調症とほぼ同じような症状と言っても間違いないと思います。
でも、今まで紹介した精神疾患やストレス性の症状と決定的に違う症状が適応障害にはあります。
それが「行為の障害」です。
それとうつ病とは決定的に違うことがあります。それはうつ病は服薬治療で症状が良くなるのに対し、適応障害は薬で良くなりづらいんです。
何故かと言うと、適応障害の人はストレスを感じる環境にだけ適応出来ないだけなので、その環境から離れてしまうと体調が良くなってしまうんです。
うつ病と適応障害との違いについて | 飯田橋メンタルクリニック 公式ページ 千代田区 飯田橋駅徒歩3分の心療内科 精神科
これだけをピックアップして聞いてしまうと「自分が嫌なことから逃げてるだけじゃん」って思ってしまうかもしれません。
でも、逃げることが出来る人なら適応障害にはならないんですよ。逃げずに過剰なストレスを抱え込んでしまう人が適応障害になるんです。
日本の社会は「和」を重んじる文化ですので、みんな同じが良いと思ったり、逆に出る杭は打たれることが多いですよね。
でも、人の心はみんな同じじゃないんですよ。
無理に周りに合わせようと自分の心を縛り付けることが、精神的に悪い方向へ働いてしまう人もいるんです。私個人の意見ですが、日本社会のこれからの課題は、いかにマイノリティに優しい社会に出来るかだと思っています。
日本の社会は「石の上にも3年」って
— トッティ@40代で自律神経失調症になった男 (@oHVZOUkckXCBWH2) 2018年12月13日
言葉が象徴するように我慢が美徳と
されるけど、嫌なことから逃げることの何が悪いんだろう?
戦える人はいいけど、HSPみたいな
控えめな人達は疲弊して、心が病んじゃうでしょ。
もう少しマイノリティに優しい社会に
なってほしい!
適応障害の治療
ここまでにも書いたように、適応障害はストレスの元から離れてしまえば短期間で良くなってしまいます。でも、それって本当の意味での治療にはなっていませんよね。
適応障害になる人は、ストレスに上手く対応出来ない人なんです。なので治療も「ストレスへの適応力を高める」とか「気持ちや行動面での治療」が、ストレスを取り除くことと同じくらい重要になるんです。
別の人が同じことをやっても、ストレスの感じ方には個人差がありますよね。
そこの部分にアプローチして、ストレスと考えにくくするように思考を変えたり、コミュニケーション能力を高めるトレーニングをしたりするのも治療の一環なんです。
もちろん他の疾患と同じように、症状によっては薬を服薬したりもします。
このように適応障害は、いかにストレスから距離をとれるかと、ストレスに対応できる力を高めることが出来るかが重要になります。
最後に
人間をはじめとする動物や植物などの生き物は、環境に適応することで進化を続けてきました。しかし、人間だけが思考を手に入れ、言語を手に入れ、この世界の頂点に君臨しました。
しかし、そのことによって争いが起きたり、他人と調和を図らなくなってしまい、自分の心に嘘をついてでも生きなくてはならなくもなりました。そこに適応出来なくなってしまった状態が適応障害なんでしょう。
人の心は十人十色です。なのに同じ考えで縛ってしまうと、そこには必ず軋轢が生まれます。適応障害もこのような軋轢と葛藤し、耐えられなくなって発症してしまいます。
私は適応障害ではないですが、今の会社で仲間内のコミュニケーションの取り方や、接し方についてはさんざん注意されました。私は人と接するのが得意ではないので、言われる度に心の中で葛藤がありました。
「コミュニケーションが大切なのは分かりますよ。でも私の気持ちは一切無視ですか」って。
別に私がコミュニケーションが苦手なことで、仕事に支障をきたしているわけではないし、誰かを傷つけたわけではないし、話さなきゃいけない事はそれなりに話していましたよ。でも、日本の社会じゃそれは受け入れられないんです。
大きな歯車の中に組み込まれてしまうと、小さい歯車には目が届きにくいですが、小さな歯車をしっかりメンテナンスしないと、大きな歯車は壊れてしまいます。
もっと組織の中の個人に光が当たって、多様性を認めてもらえるような社会になってくれば、この適応障害も減ってくるかもしれませんね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。